きみと。
そんなこと考えてるうちに、週番の仕事は終わってしまって。
篠田くんは他の男子のところに行ってしまって。
結局わたしはあんまり篠田くんと話せないでしまった。
はぁ~…。
だめだなぁ、わたし。
「悠、どうかした?」
ため息が本当に出てしまってたみたい。
梨香ちゃんが心配してくれた。
「あぁ、んっと、何でもないよ~」
まさか篠田くんが好きで悩んでますなんて、言えるわけなくて。
「篠田くんのこと?」
梨香ちゃんが言った。
「うん…って、えぁえっ?!」
「落ち着け、落ち着け…」
そういって背中を擦られた。
いや、だっていきなり篠田くんとか言うから…。
「ち、違うよ。眠いだけで…」
フォローをするわたし。
「嘘つくなって~」
フォローを軽くかわす梨香ちゃん。
「何年一緒と思ってんの。
悠の好きな人なんて一瞬でわかるわ」
へっ、と胸をはる梨香ちゃん。
「そ、そんな…」
わたしは驚くばっかり。
「今じゃあんたの脈拍数までわかるわ」
いやいや、そこまで行くと感心通り越してむしろ怖いですよ。