「Love Step」ハロウィン編
香澄ちゃんに話をしたせいで、ずっとあの殺人鬼ブギーマンが近くにいる気がしてしまう。
架空の人物でしかないのに……事件の精神的ショックが大きくて被害者意識が強くなってしまうのを抑えられない。
10月31日、ママは必ず一緒にいてくれた。
そのママは、春樹パパと一緒にアメリカにいる。
「ここは高層マンションなんだから大丈夫っ!前の一軒家じゃないんだから」
自分に言い聞かせるものの、心の底に嫌な感覚が芽生える。
「ただいま」
考え込んでいた杏梨は、突然の雪哉の声に飛び上るほど驚いた。
「ひゃっ!」
「どうした?そんなにびっくりして?」
「ゆきちゃん……ううん 玄関が開く音に気付かなかったからびっくりしただけ」
ソファーから立ち上がって雪哉の腰に腕を回す。
「おかえりなさい」
すぐに離してキッチンに向かう。
「今日はね、ビーフシチューとマリネと、ゆきちゃんの好きなバゲットだよ」
「おいしそうだ 着替えてくるよ」
嬉しそうに言って、リビングからいなくなった。
架空の人物でしかないのに……事件の精神的ショックが大きくて被害者意識が強くなってしまうのを抑えられない。
10月31日、ママは必ず一緒にいてくれた。
そのママは、春樹パパと一緒にアメリカにいる。
「ここは高層マンションなんだから大丈夫っ!前の一軒家じゃないんだから」
自分に言い聞かせるものの、心の底に嫌な感覚が芽生える。
「ただいま」
考え込んでいた杏梨は、突然の雪哉の声に飛び上るほど驚いた。
「ひゃっ!」
「どうした?そんなにびっくりして?」
「ゆきちゃん……ううん 玄関が開く音に気付かなかったからびっくりしただけ」
ソファーから立ち上がって雪哉の腰に腕を回す。
「おかえりなさい」
すぐに離してキッチンに向かう。
「今日はね、ビーフシチューとマリネと、ゆきちゃんの好きなバゲットだよ」
「おいしそうだ 着替えてくるよ」
嬉しそうに言って、リビングからいなくなった。