Memory
気付いたら潤の胸ぐらを掴んで潤の体を壁に押し付けてた。
涙で視界がぼやけてたけど、潤を睨んだ。
「そんな考え方やめろよ‥」
「宏‥お前だって聞いただろ?俺の病気は治らないんだって!」
「‥‥だから何だよ」
潤を掴む腕を離して一歩後ろへ下がった。
潤の親もまだ潤の病気が治るように
潤の命が少しでも長く繋がるように
夜遅くまでいろんな病院に行って
治療法がないか確かめたり‥
医者に頭下げて頼んでるのに‥
「お前が諦めてどーすんだよッ!!」
俺だって潤にはずっと生きてて貰いたい‥
そんでもっと一緒に笑って過ごしたいんだよ‥。
「‥‥宏」
ジャリ‥
「ねぇ‥今の話‥どーゆー事?」
「「ッ!?」」
「‥岡崎君病気なの?」
俺も潤も戸惑いを隠せない。
菊池に今の話を聞かれてたんだ。
そして潤の秘密も知られてしまった。----