Memory
「ねぇ富澤君!教えてよ」
菊池に腕を引っ張られて我に返った。
涙目で俺に頼んでくる菊池‥。
でも今は何にも感じない。
そんなことより潤が気になったんだ‥
好きな奴に自分の病気のことを知られたんだ。
誰だって1番避けたいことなのに‥
「潤!大丈夫か?」
潤は無言で小さく頷いた。
その後に
「菊池に‥全部話して」
っと呟いて、その場にしゃがみ込んだ。
俺は言われた通り全部を菊池に話した‥
菊池は途中で涙を零してたけど
最後まで聞いてくれたんだ。
潤がどんな病気かと言うのも‥
潤が付き合わなかった理由も‥
全部。
言い終わったあと菊池は涙を拭きながら
潤の前に座って
「‥岡崎君の側に居るの‥私じゃ‥ダメ?」
って‥。
その言葉を聞いた瞬間
俺の恋は完全に終わりを告げたんだ。
でも菊池も俺と同じで
潤の力になりてーんだ。
好きな奴の力になりてーんだ。
だから聞くのも辛いのに最後まで聞いてくれた。
それってすげぇ事なんだって想った。
「‥‥俺の病気治ると思うか?」
「うん‥」
「‥俺がどんなになっちゃったとしても側に居てくれる?」
「うん‥‥」
「俺が‥‥居なくなってもちゃんと覚えててくれんの?」
「うん‥‥‥」
「‥‥迷惑かけちまうかもしれねーよ?」
「大丈夫。私はちゃんと岡崎君のこと‥
好きだから。」
潤の問いかけに涙をながしながらも
答えてくれてた。
菊池は強いな‥。