Memory

多分潤なら卒業式に
出席するって言うんだろうな‥。

潤の親も俺と同じ考えだった。


でも俺は少しでも
長く潤には生きておいて欲しい。

その願いとは逆に

潤の思い通りにさせて
あげたいと思う俺も居る。


でも潤の親は潤に決めさせるとだけ行って
病室へ向かった。

俺はその後、病室へ行く気には
なれずにそのまま帰った。


多分このことは杏子や菊池には
言わない方が良い‥


不安や迷いを増やすだけになるからさ。
それにもし潤が卒業式に出席したとしても
気を遣わすだけになるから‥

潤も嫌だろーし。


---♪

そんな時に潤からメールが届いた。

『明日、病院来れるか?』

勿論明日は学校だ‥。
放課後で間に合うって思ったけど
放課後に確か大学受験の対策で
小論文の指導がある。

途中で帰るくらいなら
休んだ方がマシか。

『行けるけど、何時頃がいい?』

『できたら昼休み抜けて来て欲しいかな(笑)』

『別に大丈夫だけど、どーかした?』


意外だった。潤なら普通無理は言わないで
放課後でいいって言うのに‥

『明日話すから』

ま、そーなるよな。
俺は携帯を閉じて机に向かった。

一応俺も受験生なんだよ‥

潤の関係もあったから
たまに自覚がなくなるけど‥
本当は学校を休んでる場合じゃないんだ。

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