Memory
「宏ーー!久しぶりー!!」
「おい、やめろって。離れろ!たった5日会えなかっただけだろ」
「5日もだろ!」
「‥つーかお前もう全然元気な訳?」
「おう♪」
すげぇ熱出してたわりには元気ありすぎだろ。
一応病み上がりなんだからさ‥‥
「なぁ拡お前さ、まだ菊池(きくち)のこと好き?」
「えっ、まだ好きだけど。」
「そっか俺も好き♪」
そう、俺は潤と好きな奴がかぶってる。
菊池美羽(きくちみう)
笑顔がすげぇ可愛いんだよな。
まぁ俺も潤も告白する気がないないから別にいいけど。
つーか何で急にそんなこと聞くんだよ。
「あ、俺今から昼練行くけど潤はどーすんの?」
「んー、見学しとく」
「へー意外だな」
いつもの潤なら絶対するって言うのに
やっぱまだ辛いのかな‥。
「うぉーー!潤じゃんか!?すげぇ心配したんだからなー!もう元気なわけ?」
「祐介‥‥顔近い。」
潤を見るなり凄い勢いで駆け寄ってきた祐介。
こいつの反応はだいたい予想ついたけど何か涙まで流してるし、俺の予想をはるかに上回った。
もうここまできたらキモチ悪い。
そうこう考えてるうちに部活始まってるし。
潤は監督の横に座って欠伸までしてる‥‥。
「なぁ、宏揆。今日の潤ちょっと可笑しくね?」
「は?何が?」
「やけに笑うってゆーか、無理してるっつーか‥」
祐介もやっぱそー思ったんだ。
「あぁ‥実は俺もそんな感じがするんだよね」
「そっか!何かあったら言ってな?」
「おう」
祐介はクラスが違うから部活の時くらいしか一緒に居れない。
だからこうやってよく部活中にも関わらず相談してんだ。
つってもアイツからの一方的だけどな。
祐介に言われたからって訳でもねーけど俺は、部活中も潤のことを気にしてた。