Memory
教室に戻った後はさっきのことが嘘みたいに笑ってた。
でもその笑顔は俺らに
心配かけないように
してくれてたんだよな‥。
そしてその日の夕方。
俺は潤の親から詳しいことを聞いた。
<急性骨髄白血病>
今の医療は思っていたよりも
進んでて直ぐに治療すれば80%治るみたいだけど
潤のは見つかるのが遅かったみたい。
高校卒業まで生きれるかどーか‥‥。
つまり後9ヶ月----
何もかもが急すぎて訳わかんねーよ。
もしかして悪い夢なんじゃねーのって‥
でも潤の親の言葉でハッキリと分かった
俺の手を握って
「学校では潤のこと宜しくね‥あの子に楽しい思い出を作ってあげてね‥」
涙を流しながらそう言った。
学校で潤を支えられるのは
俺だけなんだ‥。
それに
「俺はまだ潤の人生諦めてませんから」
今思ったことをそのまま潤の親へ伝えた。
潤の親は
「宏君‥‥っありがとう」
って笑顔でそう言ってくれたんだ。