クロネコ彼氏
なかなか顔に集中した熱は引いてくれない。
だって、あまりにもさらりと言うから。
~~~っ!
もう! 心臓うるさい!
「あ、照れてるのか」
「――っ!?」
なんで普通なんだろう。
わたしは、頭が軽くパニックになってるのに。
「あのさ、」
「なんですか?」
恥ずかしいのを必死で堪えながらの返事は、裏返ってしまった。
うう、と顔を見てみると目が合う。
「本当に、いいの?」
真っ直ぐに、わたしに向けられた瞳。
何のことですか、なんてこと問わなくても分かった。
――告白の、こと。
そう分かったから、
わたしも真っ直ぐ黒川くんを見て、頷いた。
「……はい」
黒川くんなら良いって、何故か確信があったから。