クロネコ彼氏



そのことを理解して数秒、固まってしまった。



だ、だって!


何で黒川くんの頭がわたしの肩に!?




「く、黒川くん!?」



恥ずかしさのあまり、声が裏返る。


そのことにもっと恥ずかしくなりなる。


せれでも黒川くんを見ていると、聞こえたのはため息。



な、なんかまずかったのかな。


そう思ったのに――。




「……可愛すぎ」



なんて、不意打ちで恥ずかしい台詞を言われて、顔が赤くなる。


肩の上に頭を置いている黒川くんには見えないだろうけど。


それでも熱が早く引いてほしい。



でも、そんなわたしの思いとは別に熱は引いてくれない。



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