クロネコ彼氏
だって黒川くんは、他人と馴れ合わない人らしくて。
良く言えばクール、
悪く言えば無愛想。
……みたいな感じらしい。
それに、
『友達?恋愛?
バッカじゃねぇの?』
みたいなオーラが出ている、と友達から聞いていた。
だから――。
「あいつって色恋に興味皆無だと思ってたわ」
「うん、わたしも」
だから、びっくりした。
その相手が私って事に、もっとびっくりだけど。
「そんで、なんて言ったのよ?」
うーん、と考えていると和はニヤニヤとした感じで尋ねる。
肘でおらっ!と小突かれて、痛い。
「く、『黒川くんのことあまり知らなくて』みたいな」
「うわ、ヘタレー!ベタに逃げたのかよっ」
「……」
その言葉に頬を膨らませる。
しょうがないじゃん!
告白なんて始めてだし、それしか思いうかばなかったんだもん!