クロネコ彼氏
〉少しずつ、確実に
「……かわいー」
今わたしの手が掴んでるのは、ケータイのストラップ。
シンプルな銀色のハート。
その中で小さなピンクの石が控えめに輝きを放っている。
……かわいい。
これはもう、買うべきかも!
「黒川くんっ、ちょっと待ってて!」
近くで何かを見ていた黒川くんにそう言って、その場を離れる。
そしてレジへと行き、見事ストラップ購入。
「ありがとうございましたー」
店員さんからストラップを受けとって、黒川くんのが居る方へと歩く。
その途中で……