クロネコ彼氏



しばらく黙って何か考えてたけど。


黒川くんは私が持っているお店の包みを見て口を開く。




「……それは?」


「買ったの、かわいかったから」



へへ、と笑うと黒川くんはため息をつく。




「自分で払っちゃったの?」


「え? う、うん」



当たり前なことを聞かれて、目をパチパチさせると腕を捕まれた。


そのまま引っ張られて、ぶつかりそうになったけど、踏ん張って堪える。



そうしたら、黒川くんは自分が持っていた包み紙を破いて開く。




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