クロネコ彼氏
》コントロール不可能
「ちょ、伊織伊織!」
「ちょ、ど、どうしたのっ?」
朝、登校したての和が音を立てて私の机へと歩み寄る。
と、いうより突進してきた。
「今、今今今……!」
「今どうしたの?」
鼻息を荒くして騒ぐ和に首を傾げる。と。
「いま!また黒川が告られてたよ!」
出てきたのはものすごい、ものすごーい重大発言だった。
一瞬目の前がぐらり、揺れる感覚。
の、後に思うのは、
“またか”と“嫌だなぁ”。
黒川くんは、私と付き合ってから……というか、最近。
いままで以上に告白されるようになった。