通りすがりのイケメンさん
―――――それから

原チャリで2人乗りをしながら

10分くらい他愛もない話をした。


2階建てのアパートの前で

あたしたちを乗せた小型バイクは止まる。


「・・・ここ・・・?」

「あぁ」


カンカン、と音を鳴らしながら階段を上っていく。

2階には全部で6つの部屋があり、

神崎優輔の部屋は

どうやら右から2番目の部屋らしい。


ガチャ―――


鍵を開け、ドアを開く。

玄関の電気をつけると、眩しさに目を細めた。


「入れ」

「お・・・おじゃまします」


パンプスを脱ぎ、ゆっくりと部屋の中に入る。

神崎優輔が1番奥の部屋の電気をつけると、



「・・・わぁ」


そこは綺麗に片付いていて。

モノトーンで揃えた家具が置いてあり、

必要なものだけ置いてある感じがした。
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