通りすがりのイケメンさん
とてとてと歩いていくと、

参考書が山積みになっていたテーブルの上に

おいしそうなご飯たちが並んでいた。

「わー・・・!!!」

「上手そうだろ」

「うん・・・!!」

「ふ・・・素直なやつ」

神崎優輔はあたしに苦笑いを向けていた。


「早く食べよーよー」

「まったく・・・おお」

「いっただっきまーす」

「てかいつの間にかふつーにしゃべってる・・・」





そして今に至る。

他愛もない会話をして、

おなかいっぱいになったところで。


「じゃあ俺シャワー浴びてくるわ」

「うん」

「てきとーに何かやってていいから」

「分かった」

「あ、ベットは触んなよ」

「なんで?」

「いいから。分かったな?」

「ぷぅ」

「(あいつの返事はぷぅなのか?)」


彼が脱衣所に消えるのを見届けた後、

彼の黒いベットにダイブする。


「・・・」

あ。ベット触んなって言われたのに。

・・・

・・・

・・・

まいっか。
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