通りすがりのイケメンさん
ベットが濡れないように

頭の下にバスタオルを敷く。

ごろんと寝転がると。

白い天井が見える。


「今頃お母さんたち何してんだろーなー・・・」

~♪~♪~♪

どこからか、きいたことがある

メロディが聞こえてくる。


・・・あ、あたしのケータイの着メロだ。


ベットから起き上がってスキニーの

ポケットからケータイを取り出す。


サブ画面には『家』の文字。


「・・・」

出たくない。

でも、多分心配してる。

・・・どうしよう。


「出れば」

「・・・え?」


いつの間に出たのか、

ジャージ姿の彼が立っていた。


「家からだろ」

「・・・うん」

「出たくない?」

「・・・」

「出たい?」

「・・・」


俯く。

どうしたいのか、分からない。
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