通りすがりのイケメンさん
「うぅ~・・・、さっびぃ~~~」

「うぅ~~~」



とにかく風が強い。

強い上に冷たい。

秋にここまで寒いのはなかなかない。

まだ秋のクセに、と悪態をつく。

アパートからコンビにまでは

5分くらいで着くらしく、

原チャリは使わずに歩いていこうと決まった。

それが間違いだった。

2人してポケットに手を突っ込み、

少し前かがみで少しずつ歩を進めていく。



「あ゛~~~~~!!!!!」

「叫びたい気持ちは分かるが今は夜中だ!

近所迷惑になる!」

「ばばばばばばばばばば!!!!!」

「お前滑舌いいなぁ!!!」


そんなことを話している間に着いたらしい。

コンビニの店内の蛍光灯の光が

煌々と外に漏れている。


「コンビニだ!!!」
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