*きみに夢中*
「奈々ちゃん...気持ちは
うれしいんだけど、ごめんね」
申し訳なさそうな声で言う優さん。
はぁ...やっぱり、
今回も玉砕か(泣)
そう思いながら、顔をあげると
優さんが困ったような笑顔で私を見ていた。
「いえッ...!!
私こそすいません!」
慌てて言う私。
フラれたのは私なのに
捨てられた子犬みたいな顔をしてる優さん。
そんな顔しないでぇー!
反則!反則!
ヤバイ...
優さんに犬耳と尻尾が…おまけに「クゥーン」なんて幻聴まで!
幻覚に幻聴って...。
私、重症かも...。