逢えてよかった。
素顔
席につくとさっそく彼女と私はドリンクにストローをさして飲み始めた。

「あ、以外においしいかも。そっちは?」

彼女は私に問いかけた。

「うん、おいしい。梅味ってなんでも好きなの。」

彼女は少しうれしそうな顔をして

「今日さ、山田さんが自分のこと話してくれて本当にうれしい。」

「えっ?」

「なんかさ、いっつも私から話しかけたりしてて本当は迷惑だったらどうしようとか思ってたから…」

私は思わず首を横に振り…

「そんなことない!私高岡さんが来るまでクラスの子とはほとんどしゃべってなくて寂しくて…。だから高岡さんのこと迷惑だなんて思ったこと一度もない!」

思わずテーブルを叩いてしまった。そんな私をみて彼女は笑いながら

「よかった。私さあ、前の学校で友達だと思ってた子から陰口とか言われてちょっと人間不信っぽいんだよね。だから私が嫌なことしたら面と向かって言って欲しいんだ。」

彼女は誰からも好かれる人だと思っていた私にはその言葉はあまりにもショックだった。

「どうして高岡さんが陰口なんて言われるの?私は高岡さんの悪い所なんてみつからないのに…」

私は涙があふれてきた。
中学に入ってから誰にも見せなかった涙…
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