小さな空と6つの罪【短篇】
人通りの少ない道路での揉め事に、放っておくのも何だと…
車から降りた

相手は酔っ払い
女は高校生か…何れにしても二十歳にも満たない年齢だろう

女に興味はない

手を振りほどく程度でいいだろうと安易に考えたのが、二つ目の『罪』だ

酔っ払った青年は若かったが、簡単にその手を払う事が出来た

―もう行っていいよ。そこの交番に声だけかけといて

女を逃がそうとそう言うと、返事もせずに走り去ってしまった

人は信用するか、無関心を装うのかは判断に苦しむ所だが、簡単に女を解放したのは三つ目の『罪』

戻ってくることはないと悟ったが、とくに気に留める程ではない
(まぁいいか…)

酔っ払いの相手も面倒なので、その場を離れようとしたとき、ナイフの光が目に入った…
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