小さな空と6つの罪【短篇】
学生時代の喧嘩と言えば…
動機も結果も極めて単純なものだった
肩がぶつかった
目が合った
学校が違うだけで喧嘩になり、勝った負けたは然程複雑ではない
納得がいけばそれで終わり…
納得がいかなければ、何度も繰り返す
ナイフや木刀やその他にも道具はあるにはあったが、何と言うか…動機が違う
時代が違うのかも知れないが、喧嘩の暗黙の思い違いを気付けなかった事が、その後思い知る四つ目の『罪』
そして無意識に手を出していた
どれ程殴ったかは覚えていないが、相手がうずくまっている姿も忘れそうになったある日、
招かざる客が俺のマンションのベルを鳴らす
刑事が二人