片色恋愛
ー琶菜saidー
羅音がいなくなった屋上
目の前にいる斗真
「何で、そんなに渋い顔をしているの?」
斗真と私。
幼なじみ。
だから、分かるよ。
あなたがどんな顔をしていても
お互いに恋愛感情なんて無いけれど…
兄妹愛に近いものなら持っている気がする。
「…ごめん。」
泣きそうに呟く斗真
今だけだよ?
そんな顔していいの。
羅音にはそんな顔みせないで?
不安にさせないで?
私の大事な親友なのよ。