探し物
「あっはい…大丈夫です」
どこも怪我はしていないため自分で立ち上がる
すると何故か相手はじっと癒真を見つめて動かない
「あの、「思い出した!あんた天野癒真だろ!」……はい?」
言葉はさえぎられ彼が癒真のフルネームを叫んだ
「うっわー生癒真だ、お前まだバレエしてんのか?」
なぜこの男が知っているのだろうか
初対面の彼女をお前呼ばわりするだけならまだしもまたバレエの話をされるのはごめんだ
「俺、高条って言「やめたわよ」」
今度は私が彼の話をさえぎる
「バレエなんて辞めた、あなた、何年前の話してるの?」
そう言ってわたしはまた
逃げた