音が届ける
「目の前で、森本がいいこと言った。
終わりかよ!つまんね~。」
「つまんないって・・・!」
「森本もキザだよな。
そんなつまらんセリフ吐いてさ。」
『つまらない』その言葉を聞いた私は
「先輩、ひどいです。」
と言って部屋を出た。
走って屋上まで行く私。
海翔先輩ってあんなんだったんだ。
私は、その時海翔先輩を嫌いになった。
屋上には誰もいない。
私は泣いた。
森本先輩を、
あざ笑う海翔先輩が憎くて。