音が届ける

「目の前で、森本がいいこと言った。

 終わりかよ!つまんね~。」


「つまんないって・・・!」


「森本もキザだよな。

 そんなつまらんセリフ吐いてさ。」


『つまらない』その言葉を聞いた私は


「先輩、ひどいです。」


と言って部屋を出た。


走って屋上まで行く私。


海翔先輩ってあんなんだったんだ。


私は、その時海翔先輩を嫌いになった。


屋上には誰もいない。


私は泣いた。


森本先輩を、


あざ笑う海翔先輩が憎くて。
< 18 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop