音が届ける

「・・・はい?」


自分の耳を疑う。


だって、3年の森本祐樹先輩は、


すっごくモテモテだからだ。


そんな人が私なんかを


好きになるはずがない。


「あいつさ、本気だから。」


「・・・・」


「・・・・」


沈黙が流れる。


すると、


『キーンコーン カーンコーン』


部活終わりのチャイムだ。


私は楽器をかたずけて


先輩に


「お疲れ様でした。」


と言って帰った。
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