KANKERI
『二回戦のルールを説明する。お前達には、二人一組のチームになってもらう。制限時間を決めよう。そうだな、六十分だ。制限時間六十分以内に、何らかの決着をつけること。でなければ、試合放棄とみなし、君達を消す。もし、私に勝つことができれば、二人共、命を返してやる。一つは私の為に、用意されていた分だ。』
 顔をみまわす。
 どうやら、命を返せる権利は二名まであるらしい。
『君達のうち一人でも負けた場合は、私が生き返ることになる。だから私は、けして手を抜かないよ。』
 清水の父は笑みを浮かべていた。
『さぁ、ゲームをはじめよう。』
 父は円の中心に缶を置いた。
 缶を置いた音とともに、父は数を数え始めた。
 缶蹴り二回戦が静かに始まった。
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