忘れないで。
「―――っ!」
和斗は何も答えない。
どうして答えてくれないの……
『……だから私別れたいの』
私がこれだけ言うと
和斗はまた大きな溜め息をついた。
「……分かった。ごめんな」
――――っ!
そう言って和斗は電話を切った。
それは認めたって事だよね?
和斗は何で私と付き合ったの……
この10ヶ月は一体なに?
そんな小さな疑問から始まり
次々と涙が溢れ出る。
あぁ……私
大好きな人と終わったんだ。
静まり返った部屋は
寂しさを残し
さっきまで和斗の声が聞こえていた携帯はポツンと虚しさを残した。
もうどおにでもなってしまえ……
―――中3の秋
1つの恋が幕を閉じた。