君の隣



「さすが尋人」

そういうところだけは、いつも自信持ってくれない。

いつもそうやって、準備運動を進めていく。


「あ?」

眉間のシワを深めた尋人は、とんでもない勘違いをしていらっしゃる。


『さすが尋人』って、そういう意味じゃないし!!!

好きな奴が出来たこと、やっぱり尋人にはバレたか〜。って、意味じゃないし!!!


アホだね!!!

尋人はほんとにアホだね!!!


「喧嘩売ってんの?」

クスクス笑うあたしに、そんなことまで言ってくる尋人は本当にバカでアホ。

あたしが釣り合わないからって、不安になって磨き始めたのに。





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