君の隣



そんなあたしを見て、この上ないような溜息を零す彼。



「舞那(マナ)ちゃん、お水」

そう言って、透明なコップに入った水を渡してくれたのは、もう一人のお巡りさん。



バケツを持って背中をさすってくれているお巡りさんも、名前を呼んで水をくれたお巡りさんも、初めて会う人じゃない。


もちろん……この交番の中も初めて入ったわけじゃない。



言い方悪いけど、あたしは常連さんだ。




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