君の隣



申し訳ない、本当に。


「…すいません」

「ううん。出張なら良かった」

そう笑った顔を見て、心が和んだ。


しばらく話しをしてから、重い頭と足取りで家に向かった。

寝てたって言っても、1時間くらいだった。


携帯には、先輩たちからの着信履歴がズラッと並んでいた。


「……ヤバっ」

あたしがかける迷惑は、本当に厄介で、面子の幅が広い。

友人に恋人、先輩にお巡りさんまで……。


申し訳ないって思っていても、また同じことを繰り返すから意味がない。





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