[完]ヤクザが愛する女~Ⅰ~
俺の頭には夏愛の泣き叫ぶ姿しか思い浮かばなかった。


「んだよ…写真の1枚や2枚くらい…」

と吐いた瞬間気づいた。


あいつの家には写真はあの1枚しかなかった…。

あいつにとって
あの写真は家族3人で
撮った最初で最後の
写真だったんだろう。

俺はそれに気づいてやれずにあんな簡単にっ…!


「クソッ!!!」
俺は声を上げた。
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