僕等の軌跡
限られたたった1時30分の中で、先生の答えはでなかった。
返事っていえるものなのか、わからない返事。
でも伝えて良かったって、自分の気持ちと向き合って良かったって、思えた。
今でも、この選択は正しかったのかどうか分からない。
でもきっとこれには、数学みたいな答えなんてないよね。
なら私は…正しいと思うよ。
この時この選択をして、良かったって思う。
先生…先生と生徒で終わらせないで、ちゃんと考えてくれてありがとう。
本当の事…話してくれてありがとう。
そんなこんなで、先生とちゃんと向き合った日から15日間たった。
あれから先生とは話してない。
ううん、話してるけど、あの話にはふれない。
「どうしたらいいんですか。」
いくらそう聞いたって、返ってくるのはいつも…曖昧な返事ばかり。
「俺的にはいい。」
「やっぱ情に流されただけかも…。」
先生…?私いつも、"ですよねっ。"ってすませてるけど、本当は不安で仕方ないの。このまま自然に、なかった事になっちゃいそうで怖いの。
"しばらく"っていつまで?
何も分からないままに、ただただ時間だけが過ぎていく。
いくら矛盾してたっていい。
どんな答えだって、何だっていい。
知りたいよ…。
ねぇでも、今の私にできる事って何?
好きなら好きな人の幸せ願えっていうよね。
先生を問い詰める事?
違うじゃん…。馬鹿だ、私。
先生の今の夢は…目標は何?
法科大学院に合格する事でしょ。
だったら、それを応援しなきゃじゃん。
合格…祈んなきゃじゃん。
それから私は、毎日祈り続けた。
1日もかかさずあの星に。
見えない日も見える日も…。
見えない季節になっても。
そして先生の誕生日が近い事もあり、メッセージ付きの手作りのお守りも作った。