僕等の軌跡

「…?どうした?」
「…返事…知りたいです。」

中川先生の事、もっとちゃんと知りたいです。
教えて下さい。
もう…分からないの。
でも、でもね…私こうも思ってる。

「私、ちゃんと待ってます。本当は今すぐここで決めてほしいです。だけどやっぱり今は、私の不安や勝手な気持ち押し付けるんじゃなく、中川先生には試験とか…先生のやりたい事やしなくちゃいけない事、優先して頑張ってほしいって思います。先生のいうように、もっと周りの人の事知ります。見ます。だけど、それでも好きなのは…きっと中川先生だから。」
「うん。ありがとう。」
「だから…頑張って下さい…。」

先生、頑張ってね。
私も頑張るから。
ねぇ先生、私"もっと周り見る"って言ったけどきっと変わらないよ?
きっとどんなに中川先生に、酷い事されたって言われたって、どんなに会えなくたって、変わらない。
今そのくらいの気持ちでいて、覚悟でいるから。

「明日からGWだし、俺実家帰んだけど…それまで暇なんだよなぁ。」

GWかぁ。
先生と会いたいなぁ…。

「はい。」
「明日もし学校終わった後、会いたくなったらおいで。」

え…先生?
そんなの私…

「会いたい…です。」

頭でどうこう考えるよりも先に言葉がでた。
"会いたい"って素直にそう思った。

「うん。分かった。じゃあ明日、16時頃に駅前。」
「はい!!」

思わず笑みがこぼれた。

「あ…急いで来なくてもいいから。」

とつけたした先生。

それはできないよ。
だって好きな人に会えるのに。
私きっと急いじゃう。

「あ…はい。一応メアド。電話だと気使うくない?」
「えっはい。」

なんかなんか…普通に貰っちゃったけど、いいのかなぁ!?
明日、嬉しいけど緊張するよー…。

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