それでも君を
そこからはあっとゆう間だった。
家から出てきたおじさんに
お母さんから言われた通り
預かった白い封筒を渡した
初めは何がなんだかわからなそうだったおじさんは
手紙を読み終えた後
悔しそうに涙を流しながら
あたしを抱き締めた。
思えば、人に抱き締められたのは
あの日が初めてだったかも。
その人はお母さんのお父さん
つまり、祖父に当たる人だった。
おじさんは何も聞かずに
あたしを直ぐに家の中に入れた
寒さで凍りそうだった体が
ゆっくり熱を取り戻していった
その日、家に人が集まってきた
全員親戚だと教えてくれた
お母さんがあれ程嫌っていた
お母さんの家族達は
全員本当に優しい人ばかりで…
今思えばバカな話だけど
お母さんに教えてあげたくなった