純愛を愛する彼女を持つなら

もちろん俺は群衆の中に居ない。

後ろの席でその群衆を一人で見守っている。

学校じゃ一人だ。

いや、クラスでは。

移動教室などはテキトーにそこら辺に居る男子を連れていく。

昼食は隣のクラスの池田たちのグループと食堂で食べている。

簡単に言っちゃあ誰にも寄りつかない一匹狼、…気取り。

俺より一匹狼な奴がいるから俺は気取りなだけさ。

「あー!いいなぁ、カノジョほしい~!」

集まる男子の中の一人がそう嘆くと他の奴も輪唱し始める。

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