純愛を愛する彼女を持つなら

早朝だからまだ誰もいない。

曇り空のせいで校舎はうす暗い。

なんか廃校って感じ。

3年もこの学校に通っていると、色あせてしまうんだなぁ。

手で制服に付いた水滴を払い、下駄箱に行って、湿った上履きに履き替える。

もぅ全部が無意識に行われること。

待ち構えていたエレベーターに乗って、5階へ向かい、すぐ近くの教室に入る。

教室は明かりがついていた。

端っこの席に女子が座っていた。

なんだ俺が一番だと思っていたのに。

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