純愛を愛する彼女を持つなら

「冗談だよ。っで、誕生日にバラの花束ってどういうことだい?お嬢さん」

「そのまんまの意味だよ」

彼女の声はいつもどおりなので、そのまま進む。

「昔の洋画か!!」

「いーじゃん。ほんとはバラの花100本がロマンチックだけど、経済的に考えて10本で許してあげる。」

本気かよ。

「…分かった。美咲のバイト先で買ってやる。目の前で。美咲がレジしている時に。」

「普通、違う花屋さんで買うでしょ!?」

「俺は普通じゃないんだよ。それに誕生日プレゼントにバラの花束を頼む普通じゃない人に言われたくない」

< 35 / 62 >

この作品をシェア

pagetop