純愛を愛する彼女を持つなら

俺は店員さんを見つめた。

苦笑する店員さん。

「カノジョに向かって主語を“店員さん”にするのはよくないんじゃないかな?」

そうだね。

これはリハーサルじゃなくて本番なんだから。

俺は片膝を付けて店員さんに花をささげる。

「美咲、お誕生日おめでとう。だいすきだよ」

笑いを堪える彼女のエプロン姿が素敵だった。



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