純愛を愛する彼女を持つなら
なぜ違っていちゃいけないのか、それはいったいなんなのか。
俺はわからない。
でも…。
「男と女の価値観が違っていたって、いいよ。俺は美咲が好きなんだよ。」
「じゃあ…」
美咲は振り向き、涙でぐしゃぐしゃになった顔で俺をにらんだ。
化粧は涙でぐしゃぐしゃになってしまったのにお世辞ではなく、彼女は綺麗だと思った。
「もやもやしたままずっと付き合っているの?」
「もやもやって…それは美咲がいきなりセックスを減らすって言ったからだろ?」
「セックスを減らすだけで嫌になるの?
だったらセックスするために付き合っているの?
それだったら好きでもない人とセックスできる男の人はなんなの?」
その“男の人”というのは俺かと思ってどきりとした。
美咲は感情をぶつける。