EGOISTE
「お前!このおっさんとどこ行ってたんだよ!何してた」
おっさん!?
俺はまだ25だ。お前におっさん呼ばわりされる覚えはねぇ!!
すると後部座席に乗っていた鬼頭が窓を開け、明良を睨み上げた。
「あたしも居るっつーの」
うわっ!!こっちも怖えぇ。
明らかに声に怒気が含まれてる。
「……雅。じゃぁ三人で?」
「正確には四人で。さっきまで神代先生もいたの。あたしが暇してたから雅が遊びに誘ってくれたわけ」
楠が俺たちの方を見て説明した。
まぁ間違ってはないけど。
「明良兄はイロイロ忙しそうで、乃亜が退屈してたから」
言葉に棘が生えまくりだ。
「じゃぁね、乃亜。おやすみ。先生、出して」
へーへー
俺は鬼頭の言いなり。
素直に車を発車させた。