EGOISTE
それから一週間、何事のなく平穏な日々が過ぎていった。
ホントに何もなく。
鬼頭は相変わらず俺の家に入り浸っていたし、楠は当然のことながら連絡なし。
鬼頭にさりげなく聞いてみたが、進展はないようだった。
歌南は俺にちょっかい掛けてくることもなかったけど、代わりに千夏のほうは平行線。
何度ケータイに電話しても、留守電に行くか、切られてしまう。
ったく、いつまで怒ってるんだよ。
苛々したりもやもやしたまま、夏休みの登校日を迎えた。
「先生、おはようございます」
学校で久しぶりに見る制服姿の鬼頭は、平然と俺に挨拶してきた。
「先生。久しぶり」
とこちらも何事もなかったかのように接してくる楠。
(楠は一年間の病欠でダブったけど、何とか登校してる)
「まこ、おはよ~」
相変わらずのんびりした水月。
大 集 合 ☆
なんてのんきに思ってる場合じゃない。