EGOISTE



―ね、今日暇?暇でしょ。今からちょっと遊びに行かない?


―は?俺は暇じゃねぇの。つか、暇でも行くかよ。


―相変わらず冷たいのね~。いいじゃない、ちょっと出てきてよ。場所はねぇ……


―マジで行かねぇって!


―プツ…ツーツー……





あんっのくそ女ぁ!!!!






我侭で勝手なところは昔と全っ然変わってねぇ!!


「誰が行くかよ!」


乱暴にケータイを閉じると、後ろで作業をしていた高田さんがびっくりしたように目を開いていた。


「あ…す、すみません…」


「いえ…」


高田さんの方も変なところに居合わせてしまった、というような複雑な表情を浮かべながらも慌てて俺から目を逸らすと、カルテの整理にかかった。


カルテを重ねる音が妙に大きく聞こえる。




「行くかよ……」




俺は口の中でもう一度呟いてケータイを握りしめた。















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