EGOISTE
夜明け
いつの間にか寝ていたようだ。
左腕に小さな痺れを感じ、
何となく…目が覚めると、俺の腕の中で千夏が心地良さそうに寝息を立てていた。
布団から出た、むき出しの白い肩が彼女の呼吸に連動して上下している。
夢―――じゃなかった……
それでも現実であることを確かめるため、俺は千夏を抱き寄せた。
何も身につけていない裸の肌がさらりと心地いい。
密着した肌から千夏の体温を感じる。
やべ…
俺、すっげぇ幸せかも。
―――昨夜は、何ヶ月ぶりぐらいに千夏と抱き合った。
俺は何度も千夏の名前を呼び、キスのシャワーを浴びせ、
何度か囁いた。
「愛してる」
ベッドの中で愛を囁くのは、どうも軽い印象がして好きじゃなかったけど、それよりも気持ちが溢れて伝えずにいられなかった。
千夏は甘い吐息の中、答えてくれた。
「あたしもよ。
あたしも愛してるわ」