Love Song~to The SKY~
あたしは立石さんを選んだんだ。
立石さんの想いがうれしくて、この人なら、好きになれる…この人なら…そう思ったから、あたしは立石さんをえらんだ。
……だから、村井さんへの想いをあたしは絶対消さなきゃいけない。
なにがなんでも……。
「それじゃ、皆さんグラスを持って〜!
え〜、今年一年!お疲れさまでした!お世話になりました〜♪
これからもよろしくお願いしますの、かんぱ〜い!!」
「「かんぱ〜い!!」」
―――カシャーンッ!!―――
村井さんの乾杯の声と共に、グラスとグラスのぶつかり合う軽快な音が響く。
「鈴、来年もよろしくね!」
グラスに一口口をつけたメイがニコッとした顔で言った。
「うん!よろしくね!」
立石さんの方を向くと、立石さんもこっちを見ていて、小さくビールのジョッキを上に上げる。
それに合わせてあたしもドリンクのグラスを小さく上下した。
このとても楽しく温かい雰囲気の中、あたしは心に固い決心をしていた。