Love Song~to The SKY~
「あ~あ、血、出ちゃったね」
「大丈夫かあ?」
「ちゃちゃっと片付けたら、細かいところは後で出いいから!!」
店長や、ほかのみんなも気にして声をかけてくれた。
「大丈夫です・・・ごめんなさい」
あたしは申し訳なさと、恥ずかしさで、なんだか泣きたい気分だった。
「気にしなくて平気だよ。はい、これで血、とりあえず押さえな」
村井さんは、持ってたハンカチをさしだしてくれたけど、あたしはそれを拒んだ。
「い、いえいえ!!そんなそんな、大丈夫です、こんなのすぐ止まります!!」
あたしはこれ以上迷惑かけたくなくて、必死だったけど、村井さんは、その手であたしの腕をつかむと、人差し指に、自分のタオルをぎゅって押しつけた。
「あ・・・」
「い~から!気にしなくて。」
村井さんはニカっと笑う。
その笑顔を見ると、押さえてたはずの思いがこみ上げてきそうになって・・・。
「あ、ありがとうございます・・・」
あたしはすぐに下を向いた。
「い~え!」