Love Song~to The SKY~

　あたしはなんだか気まずくなって、村井さんのタオルで押さえられた指をそっとテーブルの下にもっていき、リョウから見えない場所にやった。


「・・・手、見せて？」

　リョウは、右手をこちら側に差し出し、そう言った。

「あ、うん」

　
　あたしは言われるがままに切れた手を差し出す。

　もちろん、村井さんのタオルをはずして・・・。


「結構ぱっくり切れてんな・・・。よし、待ってな」

　リョウはそういうと、すぐそばの棚から救急箱を取り出し、傷を手当してくれた。


「はい、完成！」

　あたしは、まだリョウの温もりが少し残るばんそうこうの張られた指を見て、なんだかとっても気持ちが温かくなった。

「ありがとう！」