Love Song~to The SKY~



 涙が気にならなくなったことを確認して、あたしは、部屋に戻った。


「鈴、おかえり。遅くね~?」

 リョウはけらけら笑いながら、バカにするように言った。


「ごめんごめーん!」


 
 それから、あたしが村井さんを想う歌を歌うことはなかった。


 ・・・でも、リョウを想う歌を歌うこともなかった。




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