Love Song~to The SKY~
「彼女のことをね、すごく好きでたまらない男がいたんだって。
そいつは、彼女の幼なじみらしいんだけど。
俺と付き合ってしばらくして、コクられたらしいんだ。
実は、彼女もそいつを好きな時期あったみたいでさ。
でも最初は、俺を選ぼうとしてくれて、幼なじみにもそういった・・・幼なじみは、笑って、幸せになれよって言ってくれたって・・・
俺、全然そんな話聞いてなくてさ・・・彼女なんも話してくんなかったから。
ただ、最近ちょっと元気なくない?大丈夫?って聞いたら急にそんな話されて・・・
純、ごめん・・・あたしどっちを選べばいいのかわからない・・・って・・・」
そこで村井さんは唇を噛みしめ、言葉をとめた。
しばらくあたしも黙ってて、次の言葉を待った。
「・・・幼なじみさ、自殺しようとしたんだって・・・」
「・・・え?」
・・・あまりにも、村井さんがさらっと言うもんだから、あたしは耳を疑った。
村井さんの目を見ると、悔しげな、目・・・。
「自宅の屋上から飛び降りたらしくて・・・部屋には、手紙が・・・
『おれが幸せにできないなら生きてる意味なんてない。さよなら』
大事には至らなかったみたいだけど、もう、歩けないらしい。
今病院で入院してる。
・・・俺はそれを聞いてあきらめようって
彼女に、別れようっていった。
そばにいてやれよって。
おまえのことそんなに思ってくれてんなら迷うこと無いじゃんか。
じゃーな。って」