Love Song~to The SKY~



 あたしは絞るように声を出した。


「ごめ・・・なさ・・・グス、ごめんなさい・・・辛いのは村井さんなのに・・・」


――ドサッ。

 村井さんの手にあった荷物が落ちたと思われる音がした。


 その瞬間、あたしの体は何か温かいものに包まれた。



 驚いた理由は他でもない。


 村井さんが、あたしを優しく抱きしめている・・・。


 あたしは目を見開き、口を開く。


「村井さ・・・」


 あたしの言葉を聞かないうちに、村井さんの口が開いた。


「ごめんね・・・。和泉さん・・・ううん、俺のために泣いてくれてありがとう。でも、いいんだよ。俺はこれで・・・辛いけど、俺が自分で・・・決めた道だから」


「・・・っ!」


 また涙が溢れ、涙が止まるまで、村井さんはずっと抱きしめてくれていた・・・






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