Love Song~to The SKY~




「え・・・と、本当に?」

 あたしが真っ直ぐ村井さんを見つめ、想いを告げると、村井さんはとても驚いた顔をして言葉に困っているようだった。



「本当です。立石さんと別れたのも、村井さんのことを忘れられなかったからなんです」


「そうだったんだ・・・和泉さん、ありがとうね。でも・・・」


 あたしはそっと微笑んで口を開いた。

「わかってます。この想いをいまさら叶える気はありません」




 村井さんは申し訳なさそうな顔をした。


 わかってた。
 村井さんがあたしのことなんとも思ってないくらい。


 そして口籠もる村井さんをよそにまたあたしは続けた。


「あたし決めたんです。立石さんと別れたその日に。あたしはこの想いを・・・叶えることもなく、ただひたすらに、思うがままに村井さんを想うって・・・いつかこの気持ちが自然に消えることがあったなら、それもまた構わない。
ただがむしゃらに、むちゃくちゃに、あたしの心に正直にいようって・・・」




 純粋に想う。


 ただひたすらに。

 そしてあたしは気付きたくなかったことを確実にするため、それを口にした・・・。

「・・・村井さんもそうなんでしょう?」



「え・・・うん」


 村井さんは、
 あたしは、

 決めたんだ。


 彼女さんを
 村井さんを


 ただひたすらに
 想い続けようと・・・


 純粋に・・・

 純想・・・




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